子宮筋腫の変性

子宮筋腫の変性は、筋腫に十分な栄養と酸素が供給されないことによって細胞や組織が壊死することによって生じます。変性の種類には有茎奬膜下筋腫のねじれや赤色変性、石灰化、水腫変性、硝子化などがあります。

一般に子宮筋腫の変性は小さな痛みから強い痛みへと発展することがあり、変性が続くと急性だった痛みが慢性化することもあります。ただし、全ての場合に痛みを伴うわけではなく、無痛の場合もあります。痛みがあるようなら、必ず専門医から検査を受けるようにしましょう。

また、痛みがない場合でも、超音波検査によって子宮筋腫の変性が発覚することもあります。時期としては妊娠中期以後に変性が起こりやすくなります。これは、胎児が成長することで筋腫への血液の流れが滞りやすくなるためです。

たとえ妊娠中に変性が起こっても直接的に害を及ぼすものではありません。ただし、変性が生じた部位が細菌に感染して妊娠中の胎児に二次感染することや、最近による感染によって引き起こされる炎症で子宮収縮が起こり、切迫流産や切迫早産、異常胎位の原因となる可能性があります。

これらの症状は一概に論ずることができるものではありませんので、婦人科の専門医と話し合って治療の必要性や方法について検討しましょう。